【VOISING】特別な今日を君と〜VOISING学園祭〜【いれいす】【すたぽら】【シクフォニ】

35種類の結果パターン

来てくれてありがとう！ - 2024年5月8日

「YOUちゃん、一緒に帰ろ！」

帰り支度をしていると、息を切らしたくに君にそう誘われた。

「い、いいよ…。やたら急いで来たね…？」

「どうしてもYOUちゃんと帰りたくて…とりあえず行こ！」

くに君に半ば腕を引かれる形で教室を出る。自然な流れで手を繋がれて滅茶苦茶ドキドキした。靴を履き替える時に手を離されて、残念に思ってたら、靴を履き替えたらすぐに繋ぎ直された。

「良かった、YOUちゃんと一緒に帰れて。」

「私を誘いに来た時のくに君、本当にわんこみたいで可愛かったよ。今日のくに君ずっと可愛かったねー。」

「まあ俺の特性を活かすための出し物だからねー。YOUも来てくれたよね！」

…だって、一時的とはいえくに君の飼い主になれるとか…そんなチャンス逃せないし…。

「飼い主、ね…。YOUちゃんも俺のこと、飼いたいって思ってるの？」

「え…。」

飼いたい、とはちょっと違うんだよな…。でもくに君と一緒に住みたいって意味では…。

なんて答えるべきか迷っていると、くに君に手を引かれた。

「く、くに君…？」

「俺はさ、YOUちゃんが好きだからYOUちゃんに飼われるならそれでもいいかなーって思ってるんだけど…。」

「え…？」

くに君の言葉に顔が熱くなっていく。くに君はどこまで本気なんだろう。

「でも折角なら犬じゃなくてYOUちゃんの旦那さんがいいなぁ…なんて。」

…直前まで冗談だと思ってた。でも、くに君の目を見たら本気さが伝わってきて。伝えたいことはいっぱいあるのに、口が動かない。

「…ね、YOUはどう？」

私は…私の、気持ち…？

「YOUは、俺の飼い主って関係でいいの…？」

「…私も、飼い主って関係はやだ。くに君と恋人になりたい…！」

「それが聞けて良かった。」

くに君は握られている私の右手の薬指に指輪をつける。

「く、くに君、これ…？」

「首輪代わりの俺のって印。…左手はその時までとっておくね？」

未だに顔の熱さは引かない。左手ってことは…というかさっきの言葉がそもそも…。

そんな事を考えてる内に家に着いた。くに君はすっかりいつもの調子だった。

「それじゃあまた明日、YOU。」

「うん！また明日！」

優しく微笑むくに君に私は手を振り返した。夕日が反射して、右手の指輪がキラリと輝いた。…そういえば、サラッと名前呼び捨てにされてたなぁ…。自然すぎて気づくのが遅くなった…。

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