3 ページ3
雪輝の日当日。
4階の生徒会室に早々と集められて、
私はラウールのジュリエッタ候補として着飾っていた。
お付きのメイドさんにめっちゃウエスト絞られたり、
重すぎるネックレスにびっくりしたり、
髪もくるくるにされたり。
『う゛っ、、コルセットやばい、』
ラウールはラウールで別室で身なりを整えているらしい。朝見てからその姿は見ていない。
ラウールの色は白。ゆえにドレスも純白だ。
汚すのが怖くて動けないよ。
ネックレスは、あの白い石と宝石があしらわれている。
透明な宝石⋯⋯ひとつしか思い浮かばなくてしぬ。
他の部屋では舘様とふっかさんのジュリエッタ候補も着飾っているらしい。
九条さんも弥音も素が可愛いからホント、同じ枠にされるって思うと中々憂鬱だ⋯⋯
"ラウール様の準備が終わるまでお待ちください"と言われてから十数分。
誰もこの部屋に来る様子も無いし動くの怖いからめっちゃ暇だ。普段の私なら廊下に出て小走りしてるけど、マジでそんなこと出来ん。
目の前の鏡台に映る私の顔を見て、"鯛じゃん⋯⋯"なんて思っていたら扉が叩かれる音。
入ってきた男の顔を見て何だか懐かしい気持ちになった。
『⋯⋯目黒じゃん。なんか久しぶりな気する』
「最近はずっと岩本くんと一緒にいたじゃん。俺ずっと待ってたのにさ」
『忠犬タイプだ。
目黒もめっちゃイケてるね』
髪をワックスで纏めて黒のタキシードを着た目黒はどこかのチャイニーズマフィアにも見える気がしなくもないけれど。
制服から取り外されたチャームには黒い石が鈍い輝きを放っている。
「石宮さんもね。
⋯⋯それにしても真っ白だね。ヘアアクセサリーも真っ白じゃん」
『ね？青とか赤とか、あった方が楽しいと思うんだけどさぁ』
「⋯⋯ふふ、じゃあこんなのは？」
傍らに立つ目黒が微笑むと、小さな黒が足された。
小さな雪の結晶。
風が吹いたら吹き飛ばされそうなそれが
髪の上で揺れている。
⋯⋯いやちっちゃ！！！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1287人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ららみ(プロフ) - とっっっっても面白いです！展開もストーリーも最高です🥹💞何回も読み返してます…！！♡♡♡主様のペースで更新してくださいね！身体にお気をつけて！！ (1月8日 22時) (
レス) @page13 id: f71b161b5a (このIDを非表示/違反報告)
yuka.125(プロフ) - すごい面白いです！更新楽しみにしてます！ (1月3日 20時) (レス) @page9 id: 6cd4b73c69 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - コメント失礼します！面白すぎて何回も読ませて頂いてます。展開が読めなさすぎてドキドキします！笑 更新楽しみにしています！ (1月3日 17時) (レス) @page9 id: f4b9946285 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 面白すぎます。一気に読んじゃいました。更新楽しみにしてます。 (1月3日 11時) (レス) @page6 id: 883acc4a61 (このIDを非表示/違反報告)
シナモ(プロフ) - るなさん» 突然展開でしたかねすみません.........もう少しちゃんと書き直します！コメントありがとうございます (1月3日 8時) (レス) id: f8fac6d65e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シナモ
| 作成日時：2024年1月1日 18時
