56 ページ10
Ryohei side
ラウの移植手術が近づいて、嬉しさと不安から寝れたようで寝れていないような朝を迎えた。
周りを見渡せば、全員ほぼそんな感じ。
急にPHSの音が鳴る。
亮「ん、ごめん。俺だわ。」
慌ててその場から離れる。
如「阿部くん、おはようございます。Aのことでちょっと…」
亮「何かあった？」
如「昨日の夜に部屋に行ったら起きてて…。
閑也が聞いてみたら、不眠とまでは行かないけど、
長時間の睡眠が取れなくなってるんじゃないかって言ってたんです。
とりあえず、昨日は薬で寝てもらったんですけど、精神科に移動してからも気をつけたほうがいいと思います。
昨日も看護師さんの定期的な見回りでは寝たフリでごまかしたみたいですし。」
亮「うん、分かった。けど…俺たちの話なんて聞いてくれるのかな。」
思わず、後輩に弱音を吐いてしまう。
如「聞いてくれなくても、伝え続けなきゃいけないんじゃないんですか。」
如「これまでにできた溝はすぐには埋まらない。
それでも、埋めようとしなかったら、埋まらないものだと思いますよ。」
まっすぐなその言葉が心のモヤモヤを晴らしてくれるような、そんな気持ち。
亮「如恵留、ありがとう。」
如「とんでもないです。移植手術が終わるまではこっちに任せてください。」
そう言われて終わる会話。
電話にかけてこなかったのは俺が置いてきたことに気づいてたから。
Aの状況を伝えることはもちろん、
俺が悩んでいることを察してこのタイミングで連絡をとってきたのだろう。
亮「如恵留はできる後輩だなぁ。」
後輩に助けられている情けなさを感じながら再びみんなのもとへと戻った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3769人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るなりんご(プロフ) - 最後の更新からもうすぐ一年が経ってしまうのですね…！無理しない程度で、でもまたこのお話の続きが読めるのを楽しみにしています！！ (11月18日 23時) (
レス) @page13 id: 62432eaa2a (このIDを非表示/違反報告)
うい(プロフ) - 続きが気になります、！ (11月11日 18時) (レス) @page13 id: 4785f44992 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみーる - 続きを読むの楽しみにしてます!! (10月22日 7時) (レス) id: 9521a509ee (このIDを非表示/違反報告)
秋(プロフ) - 更新とても嬉しかったです。ありがとうございます。これからも楽しみに待ってます(^^)頑張ってください！ (10月1日 2時) (レス) id: f283a81280 (このIDを非表示/違反報告)
Tea(プロフ) - みずはさん» 更新は遅いですが、これからも作品を楽しんでいただけると嬉しいです！ (2022年12月30日 16時) (レス) id: fb85f4560a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Tea | 作成日時：2020年11月13日 17時
