半年前 ページ9
小野寺side
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日本代表と言っても、所詮、男子の集まり。
目の前でふざけ合う、日本一の選手たちを見守りながら思う。
スタッフたちのミーティング中、自由に練習と言われたものの、
笑いの絶えない、バレーボール遊びになってきてる(笑)
Aの鬼瓦が想像できる...
そろそろ、止めようかな〜
なんて思ってたら、時はすでに遅し。
A:西田!藍!健太郎!
あぁ、振り向きたくない...
こういう時、なぜか、ブラン監督まで
こわい、こわいという顔をしてる
Aに怒られ、午前練習は終わったけど、
午後練前に、事件が起こる。
Aと祐希と飯食い終わって、体育館へ向かってると
廊下で、女の子と話す関さんを発見した。
関さんが女子といるのが、珍しすぎて
怪しんでると、
関田:あ!ちょうど良い!
俺たちを見つけた関さんは、手招きをして、俺たちを呼ぶ。
A:え?
関さんの、ちょうど良いってセリフが気になったのか、Aさんが反応する。
関田:紹介します。今、お付き合いさせて頂いている、彼女です。
自己紹介をする彼女を、驚いて見つめる祐希
そして、
パッと明るい笑顔を作って挨拶するA
A:みんな、背が高くて騒がしいけど、良い人ばかりだから
よろしくお願いいたします!
彼女さんに、俺たちのことを紹介して仲良く話すA
続々と、選手たちが戻って来て、挨拶をし合う関さんの彼女とメンバー
そんなどさくさ紛れて、Aさんは、準備があると
先に中に入っていった。
そんなAの後を、誰か追っていたような、いないような?
曖昧な記憶。
ハッキリ覚えてんのは、ただ、なんとなく
関さんに対して、怒りを感じたこと
石川:そうだったな
俺が話終わると、祐希はそっと、相槌を打った。
石川:Aさん、しんどかっただろうな
小野寺:多分ね。今思えば、A、あの場から逃げたんだよな
石川:うん、あの時、俺知ってたんだよ
Aさんが関さんのこと好きなの
でも、何も声掛けられなくて、ただバレーの話をしてた
小野寺:俺、Aの力になれんかったなぁ
話聞いてやれれば、もっと違ったかなぁ
石川:しょうがないよ、知らなかったんだから
でも、どうだろう。
どちらにせよ、Aさんの選択は変わらなかったかも
それより、会話、聞かれてたことの方にびっくりしてるんだけど。
いつからいたの。
小野寺:俺には、センサーついてんの
石川:Aさんの?
小野寺:いや、ドラマの。
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作者名:Lily | 作成日時:2023年11月28日 19時