世界はキミと恋をする③【名前変換オリジナル】 (ページ14)

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化学準備室は普段誰も使わないため

ただの物置のようになっている。

私だって今日こんな形で来なければ
この扉を開けることはなかっただろう

真希「久しぶりだね、田中さん」

「…真希ちゃん」

真希ちゃんは3年になってからずっと明るかった髪を暗くした

真希「1年くらいまともに話してなかったよね」

「…うん、急にLINE来てびっくりしちゃった」

真希「そろそろさ、お話したいと思って」

「そうだね…」

私たちは同じ人が好きだ。

ただ、この恋の結末はどちらとも…

真希「田中さん、合格したんでしょ？美大」

「うん」

真希「おめでとう、あんなに倍率高いところに受かるなんてすごいよ」

「そんな…」

真希「ほんと、田中さんはいつもすごい…敵わないな」

まさか真希ちゃんにこんな事を言われると思わなかった。
私はずっと、下ばかり向いていたんだから

「真希ちゃん…」

真希「晴人、連絡とれないの」

「…」

真希「あいつは本当に何考えてるか分からないから、大した事ないってわかってるけど…それでも考えちゃうよね」

高梨くんと連絡が取れなくなったのは夏休みに入ってすぐだった。