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晴人side
1年くらい前の出来事だ。
女子「晴人って何考えてるかわかんない！！！」
「...」
放課後の教室で、同じグループだった女子に告白された。
そして俺は「なんで告白したのか分からない」と答えた
そのままの関係性で良かったのに...
俺はその女子のことをそんな風に見たことは無かったし
そもそも恋愛は面倒だと思った。
誰かを知って、その誰かに自分の身を捧げるなんて
俺はそこまでしようと思えない
俺は本当に...空っぽでつまらない人間
-----------------------------ガラガラ
その女子を取り残して、俺は教室を後にした。
もう夕焼けか...
窓から見えた空は俺の心みたいに雲すら無い
俺と...同じだ
帰ろうとしたその時だった。
美術室のドアが開いている。
誰か閉め忘れたのか？ていうか美術部って全然人がいないところ
「...っ！！」
俺は何となく覗いた美術室に置いてある絵を見て心が奪われた。
「綺麗だ...」
俺みたいだと思ったその景色は、その絵にはとても綺麗な世界のように映っていた。
絵とか興味なかったけれど、この絵はずっと見ていたい
これを描いた人の世界はきっと広くて輝いているんだろうな
こんな世界をもっとみたい
俺はそれまで心の中に残っていた事が軽くなったような気がした
A「...っ！」
だから...
俺はこの出会いを偶然だとは思えなかった。
「これ、田中が描いたの？」
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作者名：セピ力
| 作成日時：2024年3月19日 23時
