マーガレットを君に１

＃２３ ページ23

耳に翔太くんの息づかいがダイレクトに伝わってくる


もっと触れたくて翔太くんの背中に腕を回した



渡「A、愛してる、」



愛してる、なんて生まれて初めて言われて照れくさい


この行為だって今のこの時間全てが自分のことじゃないみたい



渡「、Aは？」


『翔太くん、あい、愛して、ます、』


渡「ん、」







翔太くんの腕枕で横になる



これ、あんまり頭乗せたら痺れるよね、？



少し頭を浮かせてると、ぐっと下げられてそのまま撫でられる




『初めてが、翔太くんでよかったです、』


渡「あんま可愛いこと言うなって」


『ほんとに、そう思った、』


渡「それ以上言ったらもっかいすんぞ」


『え！？もうむりです！』


渡「ははっ冗談」



だよね、よかった、



渡「今日はこれで我慢するわ」



今日は？え？普通は今のを何回もするものなの？


ぎゅっと全身を包まれ見上げるとすぐ近くに翔太くんの顔があった



渡「これからもAの初めて全部俺が貰うから」


『っ、全部、貰ってください、』



この状況が恥ずかしくなって翔太くんの胸に顔を埋める



渡「っ、もう頼むから早く寝ろ」


『うん、おやすみなさい、翔太くん』


渡「ん、おやすみ」








腰の違和感に目が覚める


翔太くんに包み込まれたまま眠っていた


目の前に広がる素肌を見て昨日のことを思いだす



私、ついに、しちゃったんだ、



想像してたより怖くなくて、痛くなかった、、


きっと翔太くんが優しく時間をかけてくれたから


緊張していた心も身体もほぐしてくれた



翔太くんの匂いを胸いっぱいに吸い込み再び目を閉じた







それから週末のほとんどは翔太くんの家に泊まるようになってその度に甘い時間を過ごした



お昼までベッドでゴロゴロしたり映画を観たりのんびり過ごすことが多い




料理のレパートリーは増えてきたけどまだまだ作れるのは少なくて、市販の物に頼ることも多い


翔太くんに喜んでほしくて平日の仕事終わりは自炊するようになった








仕事も私生活も順調で、この先もずっと、この日々が当たり前のように続くと思っていた

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