SnowManの最強の先生はちょっと奇人 (ページ25)

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Aside

『よく耐えたね。遅れてごめんよ』

橙「っ……！！」

『あぁあぁ！泣くな泣くな。せっかくかっこよかったのに』

橙「っ……怖、かった……！！」

『うん、耐えたな。偉いぞ。
私は絶対康二なら2人を見捨てないって信じてたよ』

そこまで言うと康二の涙腺が完全に崩壊した。
私の方まで駆けてきて腰にぎゅっと抱きつかれる。

橙「うあああああああああん！！！！ｸﾞｽｯ
ごわがっだあああああああああ！！！」

抱きついてる康二の頭を私は緩く撫でた。
康二は鼻をスンスン鳴らしてすすり泣いている。
あーこりゃコートは洗濯だねw
康二を見るように少し下を向いていると2足の靴が見えた。
やれやれと思いながら私は顔を上げる。

『お疲れ様、照、蓮。よく康二を信じた。偉いよ、立派だね』

すると照は私のコートの裾を。蓮は腕を握ってきた。

黒「……少し、怖かった」

蓮が小さく言う。照も頷いた。
私は慣れてるけど、彼らにとって攫われるのも、ハニートラップも初めてだ。
不慣れなものが怖いのは当たり前か。
あの蓮も怖いと言ってるからなw照は元から怖がりだけど。

『安心してるとこ悪いが、私はもう行かなくては』

黄「……辰哉のとこ？」

『も、そうだが今SnowManは全員同じ状況に立たされている。
ないと思うが、女に篭絡させられて情報を吐いたり、最悪の場合殺されてたら取り返しがつかない。
お前たちが無事だと分かった今、すぐにでも他のメンバーの元へ向かう必要がある』

私が今のところの優先事項を告げると康二は目と鼻を擦って私から離れ、蓮と照は視線を交わしあった。

『……連れてくことは出来ないからね』

黄「えっ」

やっぱりねぇ←
着いていく気満々だと思ったよ。

『家に亮平が1人なんだ。お前たちはそこにいて欲しい。
それに、メンバーがいる建物内は回線が遮断されている。
無線機、スマホを所持してるメンバーも亮平とコンタクトを取れない。想像よりずっと危険だ』

全員が黙って下を向く。
私が正しいとわかってる反面、ついて行きたいと葛藤しているんだろう。

私はそんな3人の頭を等しく撫でた。
不安そうに上を向く。

『大丈夫。あいつらは弱くないし仲間想いだ。
なんともないさ。
みんな無事に家に帰って、美味しいものでも食べよう？な？』

３人はコクンと頷いた。
その様子に思わず笑みが零れる。

『強く、なったなぁ』

解散し、聞こえないよう呟いた。

『全く……ここまで来ると行きすぎだ』

何を、企んでいる。