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橙side
橙「ふぅ〜……」
……何で誰もおらんねん。
逆に怪しいやん。
「あ？？誰かいんのか？」
！！音立ててもうた！！
俺は慌てて近くの壁に姿を隠す。
「……？」
足音する……！！
絶対バレたやん。もう接待なん！？嫌や……！！
『落ち着いて。康二は接待の才を持たなくていい』
橙「？？なんで？」
『お前は優しすぎるのさ。根本的に向いていない』
橙「……じゃあ、俺だけ捨てるん？」
『そんな無慈悲なことはしないさ！
私は常にお前たちの味方だ。
故に、他とは異なる才を伝授しようと考えている。
SixTONESからも賛同を得た』
橙「異なる、才？」
『あぁ』
お前は殺さなくていい。ただ少し。
ほんの少しでも相手の動きを鈍らせたら、お前の勝ちだ。
……おかん、ありがと。
俺、今なら何にでも勝てる気がする。
助けなきゃあかん。
その力が大事だっておかんは言った。
「！！お前いつの間に！！」
橙「ごめんなさい！！！」
ﾌﾟｽｯ
細い注射器をできる限り太い血管に打った。
「何をっ……！！」
橙「痺れ薬や。植物性やししばらくしたら回復する。
……蓮と照兄助けなきゃあかんねん。堪忍な」
ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ！！！怖い！！！！！！！！
逃げ出したい。投げ出したい。
そう思うほど、足が勝手に動く。
「っ……！！BLACKとYELLOWの仲間、ORANGE襲来！！
繰り返すっ……！！」
あー！！！
何最後の力で無線機と通信しとんねん！！ふざけんなや！！
上の方がバタバタ言っとるやないかい！！
俺は一気に駆け出した。
逃げても仕方ないと分かってるから。
幸せな日常を継続させるためにも今踏ん張らなあかんこと知っとるから。
こんなの、割に合わへんよ！！
橙「絶対助ける」
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作者名：あられくん | 作成日時：2023年11月13日 16時
