SnowManの最強の先生はちょっと奇人 (ページ15)

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黒side

デビューしたい。

そう先生に言うと、先生は珍しく素っ頓狂な声を出した。
先生は多分、俺が言い出したことを、特別意外に感じたんじゃない。
こんな早く自分から言い出したことに驚いてると思う。
すると先生は少し考え込む仕草をとって俺に向き合った。

『本来なら、次のデビューは康二だよ？
蓮は20歳になるまであと3年じゃないか。
一応私はみんなが20歳になってからデビューをさせているのだけれど』

黒「じゃあ、康二と一緒にデビューする」

康二は殺し屋に抵抗があったから、医療班になった。
普段からたくさん怪我を負って帰ってくる大ちゃんとかの治療もよくしてる。

『……いいよ』

黒「へ？」

『なんだい！その間抜けな返事！
別に私は構わないよ、何時でも名を貸そう』

黒「いや……そんなあっさり許されると思わなくって……」

『やりたいことはやらせてあげたいからね。
康二と共にデビューしたまえ。
しっかり辰哉たちにも言うんだよ』

黒「うん！」

『あと……ラウール、出ておいで』

ラウール？そう思って振り向くと気まずそうにしてるラウールが出てきた。
お決まりの色んな塗料や金属の汚れが染みた白のツナギでの登場。
顔には汗が滲んでた。
いつの間にいたんだ⇚

白「……先生に新作の武器見て欲しくて。
自信作だからさ。
リビングにいた翔太くんに聞いたら蓮くんと訓練場言ったって聞いたから……」

えへへ、とラウは笑った。
でも、ラウは他にもなにか言いたげだった。
それはきっと先生も感じ取ってる。

『……他には？』

白「あのさ……僕もデビュー、しちゃダメ？」

先生はニヤニヤしてて、俺は驚いた。
俺だってまだ17歳。ラウに至っては11歳。

黒「えっ、本気！？」

白「うん、本気。僕、康二くんと蓮くんに置いていかれたくない」

『どうだい、蓮？私はお前に一任するよ』

先生が俺に丸投げしてきた⇚
俺の目を真っ直ぐ捉えるラウール。
……なんて答えたかは、言うまでもない、よね？

『じゃあ今日はデビュー祝いに蓮とラウールの好きな夕飯にしようかね』

黒「！！！俺グラタン！」

白「僕油淋鶏！」

『はいよw』

やっぱり、俺らの母さんは最高！

❁︎おまけ❁︎

橙「なんか今日の夕飯豪華やな！」

桃「え？康二と蓮とラウールのデビュー祝いなんでしょ？」

橙「は！？俺デビューするん！？」

白「だからママが好物作ってくれたんだよ！」

橙「じゃあ何で俺の青椒肉絲ないん！？おかん！！」